家の売却が決まったら売買契約!契約当日の大まかな流れについて

家を売却するには売主と買主とで「売買契約」を締結する必要があります。

家の売却が決まりましたら不動産会社に査定依頼をして、売却活動を行い、購入申込みを受け、条件交渉の末お互いの合意の元売買契約の締結となります。

売買契約は家を買うときに経験していると思いますが、家を売ることは初めてと言う人も多いと思いますので売主側の立場としてどのような流れで行うのかを知っている人は少ないと思います。

そこで、売買契約当日に戸惑わないように大体の流れを把握していた方がいいと思います。

今回は、売買契約当日の流れについて解説していきたいと思います。




売買契約を行う場所について

まずは売買契約を行う場所についてです。

基本的に売買契約を行う場所は、「売主が依頼している不動産業者の事務所」と言うのが一般的になります。

その他にも売主の自宅で行う場合もありますが、基本的には不動産業者の事務所で行うかたちになります。

売主買主の条件交渉がまとまりましたら、売買契約の話がになり契約日時や契約場所を確定させます。

そして、契約当日はその予め決めておいた場所へ約束の時間に向かいます。

契約当日は、不動産業者立ち合いの元売買契約の締結を行います。

売買契約当日の立会人について

売買契約時は法律上立会人は不要になりますが、不動産売買契約書内に「立会人の署名捺印欄」がありますので、一般的には不動産業者の宅地建物取引主任者が立会人となります。

場合によっては司法書士が立ち合いを行う場合もありますが、個人間売買で司法書士が立ち会うことはまずないでしょう。

また、手付金の額によっては、銀行員が同席することもあります。

売買契約当日は売主と買主で訪問時間が異なる

売買契約当日は、買主と売主が売買契約を締結しますが、契約場所の不動産業者に訪問する時間が異なります。

なぜなら、売買契約をする際に「重要事項説明」がありますが、この説明は買主に対して行う義務があり、売主に対しては義務がないからです。

また、基本的に売買契約当日までに売主は重要事項説明書の内容をチェックしていますので、売買契約当日は重要事項説明を聞く必要がないのです。

もちろん同席して買主と一緒に説明を受けるのは自由ですが、「1~2時間」の長時間の説明になりますのでわざわざ効く必要はないでしょう。

売買契約当日の買主側の流れ

売買契約当日の買主側の流れについても念の為解説したいと思います。

買主は予め打ち合わせで決めた時間に指定の場所(不動産業者の事務所)へ伺います。

そして、今回の取引の仲介をする不動産業者の宅地建物取引主任者から重要事項の説明を受けます。

重要事項説明は「宅建業法35条及び同35条の2」に基づき義務付けられていますので、必ず説明を聞く必要があります。

重要事項説明の時間は1~2時間程度になります。

そして、重要事項説明が終わる頃に売主が到着しますので、重要事項説明が終わり次第売買契約へと移っていきます。

基本的に契約内容は事前に条件交渉しお互いの合意を得ているのですが、契約当日は間違いがないか再度確認を行います。

売買契約書には、細かい決まり事や「特約」等がびっしりと書かれていますので、内容をチェックするのに疲れてしまいますが、安い買い物ではないのでしっかりとチェックする必要があります。

また、署名捺印をした後で契約内容を変更することはできませんので、しっかりと確認するようにしましょう。

確認して契約内容に何も問題がなければ署名捺印をして契約完了となります。

そして、買主から売主に対して「手付金」を渡し、売主から領収証を受取れば売買契約完了となります。

この時に領収証ではなく預かり証と言う場合もありますが、売主が個人の場合は基本的に領収証となるのが一般的になります。

また、領収証は手付金を支払ったと言う証明になりますので必ず受け取るようにしましょう。

買主側は重要事項説明を受ける義務がありますので、売買契約当日は2~3時間必要になります。

売買契約当日の売主側の流れ

売主は売買契約当日は買主よりも1時間ほど遅れて契約場所へ訪問します。

これは、売主は重要事項説明を聞く必要が無いからになります。

もちろん買主と一緒に宅建主任者の重要事項説明を聞きたいと言う場合は、立会して聞く事も可能となります。

契約場所へ行くと既に需要事項説明を聞き終えた買主が居ますので、売買契約の手続きに入っていきます。

この時に、買主と売主で事前に取り決めた条件等を再度確認をします。

特約の内容等に間違いがないか、こちらが出した条件がきちんと契約書に盛り込まれているかなどをしっかりと確認するようにしましょう。

売主の場合は、売買契約前に契約書と重要事項説明書の雛形を事前に確認する事が可能なので、依頼している不動産業者に確認させてもらうようにしましょう。

そうすることで、チェックもすぐに終わりますので契約もスムーズに行えます。

そして、内容確認ごお互いに問題がなければ署名捺印をします。

最後に買主から手付金を受取って、領収証を渡せば契約完了となります。

売主の場合は重要事項説明を聞く必要が無いので、契約当日は1時間ほどで完了します。

持ちまわり契約

不動産の売買契約は上記で説明したように、売主と買主が立ち合いの元売買契約を締結しますが、どちらかの事情で立ち合いできない場合は「持ち回り契約」と言う方法で売買契約を締結する事があります。

持ち回り契約とは、そのままなのですが売買契約を持ちまわって契約する方法になります。

例えば、家を売る理由が転勤等の場合で、売主が転勤先からの売却活動をしていてどうしても契約当日立ち会えないと言う場合に便利な契約方法になります。

まず、不動産業者が売主に契約内容を確認してもらい同意の上署名捺印をしてもらいます。

そして、後日売主の署名捺印のされた売買契約書と重要事項説明書をもって買主と契約手続きを行います。

このような方法で売買契約を行うことで、遠方の不動産取引も行うことが可能となります。

不動産業者が売主のもとへ伺うか、郵送でのやりとりとなります。

そして、契約締結後は郵送で買主の署名捺印された売買契約書と重要事項説明書を受取ります。

この場合の手付金の授受は銀行振り込み等で行われます。

ただし、決済当日は権利関係の手続きがありますので、原則立ち合いが必要になりますので1日だけ仕事を休まないといけない事になります。

まとめ

家を売る際の売買契約の流れは以上のような感じになります。

人生でそう何度も経験するような事ではないので不安もあると思いますが、上記の大まかな流れを理解しておくと売買契約当日はスムーズな取引ができるでしょう。

とは言っても、売主も買主もお互い慣れていない作業になりますので正直疲れてしまうと思います。

取引する金額が金額だけに、あとで後悔しないためにも売買契約の流れは把握しておいた方がいいでしょう。




おすすめの記事